住宅ローン控除を受けるため、確定申告を行いました。
(長文になります)

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住宅ローンを利用して自宅を新築等した場合、いわゆる住宅ローン控除を受けるためには、居住を開始した年の翌年に確定申告を行う必要があります。

確定申告を行った後は、給与所得者であれば税務署から送付される証明書を職場に提出することで、年末調整により住宅ローン控除が適用されます。

年末調整は、その年の最後の給与支払月に行うこととされていることから、住宅ローン控除による所得税の還付は「第2の冬のボーナス」として楽しみにしている方もたくさんいらっしゃるようです。


確定申告は、通常は税務署が用意する確定申告会場(新潟税務署管内だと朱鷺メッセ)に出向いて行いますが、毎年相当混雑して待ち時間が凄いらしく、感染症(特に今年は新型コロナウイルス)のリスクも高まるため、できることなら人混みは避けたいと考えていました。

幸い、今は時代の流れもあり国税庁は電子申告(e-Tax)の利用を強く推奨しているようです。

e-Taxのメリット 国税庁HPより抜粋
・税務署に行かずに自宅から申告できます。
・源泉徴収票等は、その記載内容を入力して送信することにより、提出又は提示を省略 することができます。
 ※法定申告期限から5年間、税務署から書類の提出又は提示を求められることがあります。
・自宅や税理士事務所からe-Taxで提出された還付申告は3週間程度で処理しています。
 ※1月・2月に提出された場合は、2~3週間程度で処理しています。
・確定申告期間中は、24時間いつでも利用可能です。
 ※メンテナンス時間を除きます。


今回の確定申告から、iPhoneのマイナンバーカード対応が完了したことや、電子申告がiPhoneのみで完結(添付書類は別途郵送必要)できるようになったタイミングが重なり、かなりハードルが下がったように感じましたので、電子申告の機能を可能な限り活用し在宅で確定申告を行うこととしました。



■諸条件
・使用デバイスはiPhone8(iPhone7以降必須)
・住宅資金は夫婦で連帯債務で借り入れている
・夫婦それぞれ土地及び建物に持分を有している
・寄付金控除や医療費控除はない
・過去にe-Taxを利用した事がない

■事前準備
・マイナンバーカードの取得
・マイナポータルアプリのダウンロード
・e-Taxアプリのダウンロード

■添付書類
・金融機関の年末借入残高証明書(原本
・土地売買契約書(写し)
・建築請負契約書(写し)
・土地及び建物の登記簿謄本(原本
・交付を受けた補助金等の額を証明する書類
・長期優良住宅の認定通知書(写し)
・住宅用家屋証明書(写し)

■その他準備が必要なもの
・前年分の源泉徴収票
・マイナンバーカードの暗証番号(4桁、16桁)

※あくまで上記の準備は我が家の場合であり、各個人によって準備するものが異なりますのでご注意ください。


ここからは実際に行った手順を簡単に説明します。

■手順① 事前準備を行う

過去にe-Taxを利用した事がなく、今回初めて電子申告をする場合、マイナンバーカードが必要になります。
幸いマイナンバーカードはすでに持っていたのでそれを今回使用します。
マイナンバーカードの普及率は、全国平均で15.0%(令和2年1月20日現在)とまだまだ低く、浸透するにはまだまだ時間がかかりそうです。

また、何かとセキュリティが厳しすぎて不便に感じることが多く、子どものマイナンバーカードを受け取るのに子ども本人を連れて市区町村の窓口に行かなければならなかったり、暗証番号を複数回連続で間違うとカード自体がロックされ、解除の為に平日の日中に市区町村の窓口に行く必要があるなど、そもそも普及させる気がないんじゃないかと思わせるレベルです。

反面、とても便利な面もあり、住民票や印鑑証明をコンビニで発行できるので、家やローンの手続き関係のためそれらの書類を頻繁に取得する必要があったことから、とても助かりました。

いずれにせよ、マイナンバーカードを取得しようとすると、申請から1か月程度時間がかかるので、取得される際は時間に余裕をもって手続きを行うことをオススメします。

その他、ロックを解除するために区役所の窓口で処理してもらった際、e-Taxの申告に使用しますか?と聞かれたのでその旨答えたら、何かの機能?を有効にしてくれたようなので、必要な手続きなのかもしれません。(詳細は不明です)

マイナンバーカードを取得できたら、「マイナポータルアプリ」と「e-Taxアプリ」をiPhoneにダウンロードしておきます。(説明は省略します)


■手順② 添付書類を集める
※連帯債務により、夫婦がそれぞれ確定申告を行い住宅ローン控除の適用を受ける場合は、全ての書類を夫の分と妻の分でそれぞれ用意する必要があります。

金融機関の年末借入残高証明書(原本)は、1月下旬頃に金融機関から郵送されてきましたので、原本を使用します。
連帯債務の場合、債務者ごと(夫婦の場合は夫用と妻用それぞれ1部ずつ)に発行され、備考欄に連帯債務者の氏名が書かれています。

土地売買契約書(写し)や建築請負契約書(写し)は、手持ちのものをコピーして使用します。

土地及び建物の登記簿謄本(原本)は、法務局から入手します。
今回は、登記・供託オンライン申請システムにより、法務局に出向くことなく書類を入手しました。
取得費用も若干安くなり、郵送で自宅に送られてくるなど、なかなか便利だなと感じました。
なお、このシステムは、平日 午前8時30分から午後9時までしか使用できないという謎仕様ですので、利用される方は利用時間等にご注意ください。

交付を受けた補助金等の額を証明する書類は、今いち分からなかったので、手元にあった「すまい給付金」の振込通知書(はがき)をコピーして添付しました。
(正しいか分かりません)

長期優良住宅の認定通知書(写し)は、認定を取得している場合は通知書の本紙があるはずなので、コピーして使用します。

住宅用家屋証明書(写し)は、建物を登記する際に登録免許税の減免を受けるための書類で、他の書類に比べればマイナーな存在かも知れません。
私の場合は直接市役所に申請に行って入手していたのでどの書類かすぐに分かりました。
コピーして使用します。


■手順③ 確定申告書を作成する
国税庁HPの「確定申告書等作成コーナー」から「マイナンバー方式」を選択し、手順②で用意した添付書類の内容を見ながら画面の案内に沿って必要事項を入力します。

国税庁作成の動画が分かりやすかったです。



基本的に難しいことはありませんので、iPhoneで確定申告をしてみようと思うレベルの方であれば、何も問題なく進めると思います。

その際、給与所得者の場合は前年分の源泉徴収票(今回は「令和元年分」)の内容を入力しますので、お手元にご用意ください。
(源泉徴収票の添付は不要です)

あと、マイナンバーカードの暗証番号(4桁、16桁)は、申告書作成中に何回も使うので、暗証番号連続間違い→カードロック→役所行きの悲劇を防止するため、事前に暗証番号を準備してから操作するのが無難だと思います。


■手順④ 添付書類を郵送する
手順③で行ったのは、確定申告書の作成(提出)であり、添付書類として提出する必要のある書類については、別途郵送で提出する必要があります。

郵送ではなく「添付書類のイメージデータによる提出」という方法もあるようですが、書類をスキャンしてPDFにするのがかなり手間がかかり、そもそも電子申告の主目的が「時間の節約」と「感染症の防止」のため、深く検討せずに郵送で提出することとしました。

A4サイズの入る普通の封筒に切手を貼ってポストに投函するだけです。

ちなみに、妻のスマートフォン(iPhone SE)はe-Taxに対応していないため、妻の分の確定申告は、国税庁HPの「確定申告書等作成コーナー」から「印刷して提出」を選択し、申告書を印刷して添付書類とともに郵送で提出しました。
(そもそも自分の分も全部郵送でやれば良かったんじゃ…)


■まとめ
結論は、電子申告よりも「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成・印刷して添付書類と一緒に郵送して申告するのが一番オススメです。
(オイオイ…)

電子申告をするしないに関わらず、WEB上で申告書を作成し印刷する機能は利用でき、いずれにしても最後に郵送すれば手続きが終了するので、税務署の職員の方と直接相談したい場合を除いて、わざわざ混雑する確定申告会場に出向く必要はないと思います。

分からないことがあっても、電話相談センターのようなものが用意されているので直接相談することもできます。

電子申告でも添付書類は郵送が必要なので、申告書を印刷して添付書類と一緒に郵送するやり方と手間は大して変わらず(紙は節約になる)、むしろ電子申告の方がマイナンバーカードが絡んでくるのではっきり言って面倒くさいし時間もかかります。
(こりゃなかなか普及しないわけだ…笑)

具体的に何が面倒くさいのかうまく説明できないのですが、下記のネットニュースの記事に詳細に書かれていましたので紹介します。


それでもトライしてみたいという方がいらっしゃれば是非頑張ってみてください。
良い経験になると思います。


以上、長くなりましたが、初めての確定申告について書いてみました。
今後、確定申告を行う予定のある方にとって参考になれば幸いです。


※各個人の実情に応じて、国税庁のHP等で最新の情報を確認して作業をお願いいたします。